義足や装具で長靴を履くのに困ったことはありますか？
Atelier Natural平岡製作所代表の義肢装具士の平岡です。
新規の義足や下肢装具ユーザー様からよく同じようなご質問があります。
義足や装具を使い始めのユーザーが同じようなポイントで困ることは意外に多く、しかしながらちょっとした工夫の情報があれば簡単に解決することが多いです。
そのようなポイントの中から、今回は「雨の日に長くつを履きたいけど義足や装具が入っていかない」というお悩みの解決策を解説していきたいと思います。
長くつに義足が入っていかない！
義足や足関節を固定するような装具では長くつのような丈の長い履物を履く際に引っかかってしまいます。無理やり力ずくで入れようにもなかなか難しく困ってしまう事があります。
また、たとえは力ずくで入ったとしても無理に出すことが出来ないような事になりかねません。
出来るだけ楽に義足や装具を長くつに入れる方法
長くつを折り返す
行う作業はシンプルです。長くつの中央付近から折り返すだけです。この様に折り返すことで義足や装具を装着して足関節が自由に動かないような状況でも比較的楽に履くことができます。
半分に折ることで比較的楽につま先と踵が長くつに入りやすくなります。後は長くつを戻すだけです。
最後に
先にも書きましたが、義足や装具を使い始めたユーザーさんのお悩みや疑問点などは同じポイントで生じることが少なくありません。
今回紹介した長くつを履く方法なども長い間義足を使用してるユーザーさんの場合当たり前のような事なのですが、義足や装具などは使い始めるまでは馴染みがあるわけもなく、初めて使用する方にはわからないことだらけなのは当たり前です。
ただ今回の方法のようにとてもシンプルで簡単なひと工夫で解決してしまうことも多く、情報さえあれば悩んでやきもきする時間も無くなると思います。
私もこれから知っている情報は惜しみなく出していくつもりですが、なにか使用法で困ることがあればなんでも担当の義肢装具士やリハビリの先生、療法士さんにすぐ相談してください。みなさんは担当のユーザーさんを通して様々な生活の知恵をたくさん持っています。
平岡 敬悟（Hiraoka Hiranori）