義足に適したスキーブーツとは?
こんにちは。義足(下腿義足)ユーザであり、中高年世代となりつつある筆者ですが、最近、約20年ぶりにスキーをやってきました。筆者の体験をとおして、義足ユーザがスキーをやってみる際の注意点などを解説します。
「義足でもウィンタースポーツが出来る?」「私も久しぶりにスキーをやってみたい!」と考えている方、なにかしら参考になる情報があるかもしれませんので、最後まで読んでみてください。
昨今、「スキー専用の義足」なども登場していますが、この記事は「筆者の生活用義足」での体験レポートに基づく解説となります。今回は、「義足で履くスキーブーツ選択のポイント」をテーマに解説します。
まず、道具選びから
スキーをするにあたって、当たり前ですがスキーブーツとスキー板などのスキー道具が必要となります。義足ユーザにとっては、このスキーブーツ選びが大変重要です。以下の筆者の体験を参考にしてください。
義足で履けるスキーブーツ選び
大失敗、義足が入らない・・
衝動買いタイプのわたし、「義足で履くスキーブーツ=とにかく軽いブーツ」とだけ考え、ネットショッピングで、最新モデルの軽量ブーツを即購入。
さっそく試着しましたが、なんと「スキーブーツに義足が入らない!!!(泣)」
過去、義足でも問題なく履けた記憶があったため、きちんと調べずに購入してしまった自分の甘さを大反省。
義足に適さないスキーブーツ
足首を固定しているような義足は、この固定状態をキープしたまま足をブーツに押し込んでいく必要があります。
足首回りが狭く、ブーツの前面部が開かない構造(2ピース構造)のブーツは履くのがとっても大変だったり、そもそも履けないといったことがあります(今回のわたしのように(汗))。
スキーを始める前から、ブーツを履くのにヘトヘトなんてことは、避けたいですよね(笑)。
わたくしが購入したブーツは、まさにこのタイプの構造でした・・。
義足でも履きやすいスキーブーツとは?
困り果て、いろいろとネットで調べてみたところ、『前面部が「バカッ」と開く構造(3ピース構造)のスキーブーツ』があることが分かりました。こちらは、フロントのシェルが開き義足を押し込むことで、無事義足でもブーツを履くことが出来ました。その後、これ以外にも『リアエントリーブーツ』なる、リアのシェルがぱっくり開くタイプのブーツがあることも分かりました。こちらの記事で紹介していますのでご参考ください。
<3ピース構造のブーツ>
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<アルペン>
義足ユーザは、まだ油断できない!(ロックボタンの押し込みを防止する)
義足を履けた場合であっても、ピンライナー式の義足を履いている場合は気を付けるべき点があります。
ピンライナー式の「ロックボタン」がスキーブーツのインソールと「干渉したり、ボタンを押し込んでしまう」ケースがあること。
わたしも過去、このことに気づかないままスキーリフトに乗り、リフトから足が浮いたタイミングで義足が外れてしまい冷や汗をかいた記憶があります。
周囲の人はわたし以上に驚いたことでしょう(笑)。
これは笑いごとではありません。体重がスキー板に乗っている間は、すぐに義足が外れず気づき難いため、注意が必要です。
この体験から「押し込みを防止するための部品」を義肢装具士に作ってもらいました。
押し込みの不安がある場合は、普段お世話になっている義肢装具士に相談してみるのがベストだと思います。
義足ブーツ選び(まとめ)
スキーブーツは、やはりまずショップに足を運んで、スタッフさんに相談しながら試着したうえで、自分の義足にしっかり合ったものを購入するのが間違いないでしょう(苦笑)
用具のレンタルを予定している場合は、あらかじめレンタルショップに事情等を説明し、自分の義足に合った仕様のブーツがあるかなどを相談しておいた方が良いかもしれません。
最後に
少しでも参考になる情報はありましたか? あくまでわたしの体験ですので、役に立ちそうな情報だけチョイスしていただければうれしいです。次回記事では、スキー板を履いてスキーを滑る際の義足ユーザならではの問題点などを解説できればと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。では、次回まで。